健康増進科学とは、私たちの健康を維持・増進する為の、
科学的根拠に基づいた、理論と方法について研究する学問分野です。
1. 研究目的
スキンケアは化粧品やエステティクサロンに代表される美を追求する行為が先行しており、皮膚の健康度Tissue viabilityの低下予防といった健康を追求する行為としてのエビデンスが未だ確立していない。
細胞生物学・医療工学といった科学の知識と技術を保健学の知識と技術に導入して、老化、日常生活行動、治療・疾病に起因したskin frailtyの病態を解明するとともに、直接介入可能なアプローチを創り出す、アドバンストスキンケア学を創設する。
2. 研究内容・研究課題
研究課題:
1. 肥満者のスキンケアの開発
2. 慢性浮腫をはじめとするskin frailtyを有する患者のスキンケアの開発
3. 非侵襲的なTissue viabilityの測定法の開発
3. 期待される成果
病態を分子レベルから理解することに基づいたアドバンストスキンケア学の構築がなされれば、身体の内部と外部とのインターフェイスである皮膚の健康を維持・増進させる仕組みを提供することができる。また、スキンケアは日常生活にて実施される行為であり、社会的インパクトは大きいことが強く予想される。
【皮膚細胞生物学分野】
・細胞生物学的な手法を用いた皮膚の健康度評価、疾病に伴うskin frailtyの病態解明
【肌健康情報解析分野】
・画像解析等医用工学的手法を用いた非侵襲的なtissue viabilityの測定・解析法の開発
・セマンティックウェブ技術を応用した肌の健康情報知識ベースの構築
【技術開発応用分野】
・加齢、肥満、慢性浮腫等のskin frailty因子を有する対象者へのスキンケア技術のニーズ分析
ならびに皮膚細胞生物学分野と健康度解析分野の研究成果の技術化とその実証