金沢大学 保健学専攻融合Activity拠点

保健学に役立つエコープロジェクト
慢性浮腫管理のためのアセスメント

看護に役立つポケットエコーを用いたアセスメントプロジェクト

慢性浮腫管理のためのアセスメント

リーダー 須釜淳子

浮腫評価にポケット型エコー(PUD)がなぜ必要か?

周囲径や外観評価では、重症度評価・ケア効果評価が困難


  • 真皮・皮下組織の内部状態を知る必要性

  • 浮腫評価・ケアを実施する看護師・理学療法士等が使用しやすい
    (シンプルな機能、運搬しやすい、院内から在宅までどこでも使える)

PUDは臨床で使用できる可能性があると示唆

浮腫評価のためにPUDに求められる精度の条件(リンパ浮腫患者病期ISLⅡ期)

1. 皮下組織を同定できる:真皮下端・深筋膜の同定
⇒高性能型エコー(SUD)とPUDは、体型に関わらず
 真皮下端・深筋膜の同定一致率100%(健康成人上肢102肢対象)

2. 重症度評価に関連する患肢・健肢の皮下組織厚の違いを検出できる:
皮下組織厚をSUDと同様に測定
⇒PUDは高性能型エコーとで、体型に関わらず高い併存妥当性
 (健康成人上肢102肢対象, r=0.93, p<0.0001)

3. 重症度・効果評価に関連する内部性状を観察できる:
浅筋膜・脂肪形態・内部均一性の描出
⇒PUDでは、SUDより浅筋膜・脂肪形態が見えにくく、内部均一性の評価は困難

PUDで浮腫所見はここまで見える

乳がん術後のリンパ浮腫患者(58歳,リンパ浮腫ISL病期Ⅱ期),皮下組織厚は、患肢12.0mm・健肢5.1mmと計測することができる

今後の展望

リンパ浮腫評価に必要な内部性状評価のための条件設定・機能改善への検討

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